Motobu Life

モトブライフ

#02 市場はさぁ、人に会える。
人と会えば元気になるさぁ

本部町営市場

体温を感じる日常

市場通りにある友寄商事3代目・友寄隆央さんは、自らを「市場っ子」と称します。薄暗がりの迷路のような市場で、肉や魚、野菜、おもちゃ、駄菓子、日用雑貨、服などの小さなお店が集い、売る人、買う人、市場に集う人の体温を感じる日常。「行ってきます、ただいまと市場を通り抜け、大人の温い視線に包まれた思い出がある。この感覚を自分の子どもにも味わわせたい」

自由に休んで宿題もできる、
市場の真ん中に、ゆくい処

市場のほぼ中央あたりに、誰でも自由に休める「ゆくい処」があるのも本部町営市場のいいところ。テーブルとイスがあって、子どもたちが宿題に取り組む姿も。
野菜食場チチウリの矢部さんは、「子どもたちが走り回っている様子がとても好き!」。友寄さんのお母さんは「子どもたちが元気だと、大人も元気になるさーね!」。カラカラと笑い声をあげました。

楽しく生きないと人生じゃないさーね

一方、大人は立ち話中。そこから、手作り市や祭り、上映会、ライブなど、市場内の企画が生まれることも。「市場はさー、人に会える。人と会えば元気になるさー。私は80歳だけど、歳を取った気がしないわけよー。楽しく生きないと人生じゃないさーね」と、玉城衣料品店のはっちゃんこと玉城さん。ときどき店を抜け出し「1時間くらいカラオケ行ってくるわけ」なんてこともあるそうです。

おまけがあるのが市場さーね

市場の朝は精肉店や青果店から。「足テビチも注文が入ってから切るよー」と、浦崎精肉店の浦崎さん。「ゆんたく(おしゃべり)して友だちになったら、シィーブングヮー(おまけ)があるのが市場さーね」とは古堅精肉店の古堅さん。
本部町で暮らす作家の作品や物産を販売する「もとぶ商店」のいしいさんは、県外からの移住者です。「おばぁが目の前で削ってくれるかつお節だとか、足を踏み入れるほど市場は宝箱みたいだなと感じます。本部町は人が開放的で、移住者でも気楽でいられる」。

いろいろ混ざってこそ市場

「島しまかいしゃ」の奥野さんは、もとぶ手作り市が縁で大阪から石垣島、本部町へとたどり着いた移住者です。
「雑貨屋chouchou」では幅広い年齢の客層に愛されるなか、小学生もシール帳などを求めて目を輝かせています。
「いろいろ混ざってこそ市場だから」と、友寄さん。人が交流することをみんなで楽しみたいといいます。

本部町営市場

精肉・鮮魚、青果、惣菜、乾物などの食品。文房具や事務用品、洗剤などの日用雑貨。制服やTシャツ、おしゃれ衣類、靴などのファッション。インテリアや小物など、雑貨屋。コーヒーやジュース、沖縄そば、カレーなど、カフェや食堂の飲食店。本部町営市場にはいろいろなお店「まちぐゎー」がそろっています。
毎月第3日曜日には『もとぶ手作り市』でにぎわっているし、本部町にゆかりのある音楽家とクラシック演奏会を開いたり、市場2階のホールで上映会を開催したことも。

http://motobu.main.jp/
所在:沖縄県国頭郡本部町渡久地4 ※ザ・テラス グシクムイから車で約6分
開店:食品関係 7時頃、飲食店 11時頃、ファッション・雑貨 12時頃
閉店:17時~18時頃